季刊刑事弁護88号(2016,winter)

季刊刑事弁護編集部

2,000円(税込)

現代人文社

[特集1]少年法55条移送と量刑をめぐる弁護
[特集2]冤罪救済の新時代を展望する
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[特集1]
少年法55条移送と量刑をめぐる弁護
特集の趣旨 村中貴之
少年逆送事件の55条移送および量刑ケースセオリーと考慮事項 村中貴之
重大少年逆送事件のケースセオリー 岩本憲武
逆送裁判員裁判の裁判例の分析 松田和哲
ケーススタディ① 20条1項該当事件(強盗致傷)犯情が軽い事案の55条移送主張の可否と適否 前田 領
ケーススタディ② 20条1項該当事件(強姦致傷等) 成育歴を犯情の中身として組み立てるケースセオリー 松田和哲
ケーススタディ③ 20条2項該当事件(殺人)知的障害のある少年による母親殺害事件 川村百合
ケーススタディ④ 20条2項該当事件(殺人)「原則」逆送事例をもとにしたケースセオリーの検討 村中貴之
ケーススタディ⑤ 20条2項該当事件(強盗殺人)強盗殺人事例を念頭においたケースセオリーの検討 松山 馨
ケーススタディ⑥ 20条2項該当事件(強盗殺人)被虐待経験が強盗殺人の動機の形成過程に影響した事例の検討 安西 敦

[特集2]
冤罪救済の新時代を展望する
特集の趣旨 指宿 信
冤罪事件の弁護 ブランドン・L・ギャレット/翻訳:笹倉香奈
アメリカにおけるイノセンス団体の役割と現状 ジャスティン・ブルックス/翻訳:笹倉香奈
日本版イノセンス・プロジェクト―えん罪救済センターの役割と展望 稲葉光行
足利事件とイノセンス・プロジェクト 佐藤博史
冤罪者を弁護するということ―袴田事件弁護人の経験から 戸舘圭之
自白の中に無実の証拠を見る―供述分析の経験から 浜田寿美男
科学鑑定と冤罪被害防止―科学捜査研究所の経験から 平岡義博

この弁護士に聞く 四宮 啓 インタビュアー:小松圭介/和田 恵

「取調べ可視化批判論」批判 小坂井久
刑事事実認定における「論理則」の意義と役割(下) 鳥毛美範

[刑事弁護レポート]
新弁護人が争点の再整理と公判期日取消しを求めた結果、無罪となった事例 川上博之
被害者の自傷行為を防ぐためなされた傷害行為に正当防衛が認められた事例 吉岡和紀

[連載]
行政文書を刑事弁護に活用する(1) 行政文書に出会う 山本了宣
桜丘だより(57) 新人の旅立ち 櫻井光政
裁判員裁判事例研究シリーズ――スタッフ弁護士の実践から(15) 一審の弁護側ストーリーが受け入れられなかった理由 法テラス本部裁判員裁判弁護技術研究室
鑑定不正の見抜き方(5) 放火鑑定 河合 潤
刑事弁護クリニック(3) 身体拘束からの解放 コメンテーター:宮村啓太
DNA鑑定はどこまで正当か(11) 混合試料や劣化試料の鑑定はどこまで解釈できるか 3 本田克也

[コラム]
新人弁護士日記 接見はコミュニケーション 岡村政和
弁護士過疎地でガンバル 平和な田舎町での刑事弁護 米山清貴
シネマガイド アミスタッド 加藤英一郎

[文献紹介]
実務に役立つ論文紹介(11) 南川 学