こころの地図

医療者やセラピストがクライアントのこころの状態を的確に捉えるのは、至難のわざです。また、教師や生徒、親子間でも相手の気持ちを理解するのはとても難しいことです。しかし、まずクライアントや子供の気持ちを理解しなければ、なかなか問題は解決しません。コミュニケーションを取るには、言葉は非常に大切なものではありますが、言葉で自分の気持ちを上手く表現できなかったり、自分の気持ちが自分自身でもよく分からないことさえあります。

 開院して16年あまりとなる医師が、クリニックに来院する患者に、色彩のサンプルを見せてアンケートを取るうちに、患者のその時のこころの状態と色調との間に関連性があることを発見し、研究を積み重ね、ついに「こころの地図」という色調グラフを生み出しました。本書には、具体的な「こころの地図」の使い方、また、好みの色とその人の特徴、色相環と「気」「血」[水]など、色に関するさまざまな情報も記されています。医療現場はもとより、福祉施設や学校、会社、家庭など、社会のあらゆる場面で、ご活用いただけるツールとなるでしょう。