これ以上やさしく書けない ピケティのトリセツ

西村克己

500円(税込)

Panda Publishing

■勝ち組・負け組は「資本所得をもっているか」で決まる!?
人気経営コンサルタントが教える、2時間でピケティの「21世紀の資本」がわかる本

・世界の富は最上位1%が「支配階級」が握り、貧困層は50%もいる!?
・トリクルダウン理論「富める者が富めば、いずれ下層の者も裕福になる」は大間違い!?
・富の格差を解消できるのは戦争だけ!?
・資本主義と民主主義は対立する!?
・これまでの経済理論はもう古い!?

■Q&A方式で知識ゼロでもわかる
300年間・30カ国の税務データの分析から導き出された『21世紀の資本』は世界でベストセラーとなりましたが、分厚く難解です。
しかし、ビジネスマンや就職活動を控えた学生なら、教養・一般常識として知っておきたい内容ではないでしょうか。
本書はそのようなニーズに応え、Q&A方式で素朴な疑問に答える形で、わかりやすさを重視してつくられました。

本書を読めば、
・世界の富は今どうなっているのか
・日本経済・日本人の暮らしに何が起きてどうなっていくか
・ピケティは何を提言しているのか
がわかります。

■本書の構成
第1部で『21世紀の資本』の全体像、第2部で理論の計算式を解説しています。
数式が苦手な人は、第1部を読むだけでもピケティ理論の概要を理解できる仕組みになっています。

【第1部 1時間で知りたい人のための『21世紀の資本』のあらまし】

第1章 ピケティの『21世紀の資本』とは何か?
Q01 トマ・ピケティって、どんな人ですか?
Q02 ピケティの『21世紀の資本』は、どんな内容ですか?
Q03 『21世紀の資本』が、なぜいま話題になっているのですか?
Q04 いままでの経済学のアプローチと、何が違うのですか?
Q05 ピケティが経済学に与えた影響は、何ですか?
Q06 ピケティが問題提起している資本主義と、民主主義の違いは何ですか?

第2章 富の格差は、なぜ起きるのか?
Q07 国民所得は、どうやって決まるのですか?
Q08 労働所得は、どうやって決まるのですか?
Q09 富の格差に不満を持つのは、どのようなときですか?
Q10 資本主義は、なぜ富の格差を生み出すのですか?
Q11 世紀の格差縮小は、経済政策の成果ではないのですか?
Q12 資本が大きいほど、高い収益率が得られるのですか?

第3章 『21世紀の資本』が、わたしたちの生活にどうかかわるのか?
Q13 最近、世界的にデモや紛争が多いのはなぜですか?
Q14 金融バブル、ITバブルは、なぜ起きたのですか?
Q15 金融規制緩和は、わたしたちの生活を豊かにするのですか?
Q16 不動産価格の上昇は、労働所得とどう関係しますか?
Q17 最低賃金の上昇は、富の格差を縮小するのですか?
Q18 貯蓄率が高くなると、富の格差にどう影響するのですか?

第4章 富の配分を解決するために、ピケティは何を提言しているのか?
Q19 消費税では、富の格差が縮小できないのですか?
Q20 金融政策で、富の格差を縮小できないのですか?
Q21 資本所得と労働所得の増加率は、どう違いますか?
Q22 タックスヘイブン「租税回避地」とは、何ですか? 36
Q23 ピケティが提唱する世界的資本税とは、何ですか?
Q24 世界的資本税の簡単な解決策はありますか?

第5章 アメリカはこれからどうなるのか?
Q25 現在の米国に、アメリカンドリームはありますか?
Q26 米国が、世界中で富の格差が最も大きいのはなぜですか?
Q27 ウォール街の占拠デモ「We are the 99%」とは、何ですか
Q28 米国は、累進課税の強化で富の格差を縮小できないのですか?
Q29 アングロサクソン的現象とは、何ですか?
Q30 2030年、米国の富の格差はどうなっていますか?

第6章 日本の未来はこれからどうなるのか?
Q31 日本の低成長率が続くと、富の格差はどうなるのですか?
Q32 アベノミクスは、富の格差を解消しますか?
Q33 日本の労働所得格差は、どうなっていますか?
Q34 日本企業の海外進出(グローバル化)は、労働所得にどう影響しますか?
Q35 少子化は、富の格差にどう影響しますか?
Q36 日本の所得格差は、これからどうなりますか?
Q37 わたしたちには、どのような防衛策があるのですか?
COLUMN ピケティの主張 「いまこそ経済学の民主化が必要だ!」

【第2部 より深く知りたい人のための「21世紀の資本」の法則】

第1章 資本所得比率(β)の計算式(ピケティの「第二法則」)
Q38 富の格差を測定する重要な指標は、何ですか?
Q39 ピケティの「第二法則」とは、何ですか?
Q40 資本所得比率(β)の計算方法は、どうすればいいのですか?
Q41 貯蓄率(s)が増えると、富の格差はどうなるのですか?
Q42 経済成長率(g)は、どうやって決まりますか?
Q43 経済成長率(g)は、歴史的に見てどう推移しているのですか?

第2章 資本分配率(α)の計算式(ピケティの「第一法則」)
Q44 資本分配率(α)とは、何ですか?
Q45 ピケティの「第一法則」とは、何ですか?
Q46 資本分配率(α)の計算方法は、どうすればいいのですか?
Q47 「r>g」が引き起こす問題とは、何ですか?
Q48 資本収益率(r)を、強制的に低くすればいいのでは?
Q49 資本収益率(r)は、歴史的に見てどう推移しているのですか?

■著者略歴
西村克己(にしむら・かつみ)
岡山市生まれ。経営コンサルタント。
1982年東京工業大学「経営工学科」大学院修士課程修了。富士写真フイルム株式会社を経て、1990年に日本総合研究所に移り、主任研究員として民間企業の経営コンサルティング、講演会、社員研修を多数手がける。2003年より芝浦工業大学大学院「工学マネジメント研究科」教授、2008年より芝浦工業大学大学院客員教授。専門分野は、MOT(技術経営)、経営戦略、戦略的思考、プロジェクトマネジメント、ロジカル・シンキング、図解思考。
著書に、『よくわかる経営戦略』(日本実業出版社)、『論理的な考え方が身につく本』(PHP研究所)、『経営戦略1分間トレーニング』『1分間ジャック・ウェルチ』(共にSBクリエイティブ)。『図解 これ以上やさしく書けないプロジェクトマネジメントのトリセツ』『図解 これ以上やさしく書けない経営戦略のトリセツ』『図解 これ以上やさしく書けない問題解決のトリセツ』(小社)など多数。