永遠の不服従のために

辺見庸

800円(税込)

鉄筆

辺見庸・初の電子書籍! 逆走する世界に抗いつづけるための論考・エッセイ集「抵抗三部作」の第一作。
2001年9月11日の米国同時多発テロによって剝ぎとられた幻想のヴェールの下から、まったく意想外の貌が次々に露出していく。アフガニスタンへの米軍の非道きわまりない報復戦争、テロ対策特措法の通過、自衛隊の参戦、有事法案の閣議決定……。丸山眞男、宮沢賢治、柄谷行人、北原白秋、ジョージ・オーウェルら表現者の言葉や人びとの変節を例に引きながら「いま」の実相を解き明かし、「個」としての生き方を自問する。
「きたるべき(あるいはすでに到来した)戦争の時代を生きる方法とは、断じて強者への服従ではありえない。(中略)暗愚に満ちたこの時代の流れに唯々諾々と従うのは、おそらく、非人間的な組織犯罪に等しいのだ。戦争の時代には大いに反逆するにしくはない。」(「あとがき」より)
『サンデー毎日』連載「反時代のパンセ」に加筆・訂正し2002年10月毎日新聞社より四六判刊行、2005年5月講談社文庫より刊行。

1 裏切りの季節/わあがあよおはー/国家の貌/業さらし/ストラスブールの出来事/二重思考
2 不敬/コヤニスカッティ/ブタ/善魔/非道
3 国家/社説/第五列/敵/加担/堕落
4 奈落/カブール
5 戦争
6 糞バエ/チョムスキー/有事法制/クーデター/Kよ
7 幻像/センシティブ・プラント/でたらめ/カンゾウ
8 抵抗/仏桑華/オペラ/一トン爆弾/仮構
あとがき