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■聖書誕生の地をめぐり、キリスト教誕生の謎に迫る
シナイの地からエラト、エリコ、ガリラヤ、エルサレム、カイザリヤ、ニカイアへと
山本七平が聖書誕生の地をめぐり、キリスト教誕生の謎に迫る1冊。
そのなかで、キリスト教最大の伝道師パウロにも焦点を当てていく。
■パウロなしには、キリスト教は世界宗教にはなり得なかった
パウロは、イエスにも会ったこともないのに、キリスト教を弾圧する立場から一転してキリスト教に回心し、世界を駆けめぐる布教の旅に身を投じた謎多き人物。
山本七平は“パウロなしには、キリスト教は世界宗教にはなり得なかった”と指摘する。
キリスト教の「イエスの復活」と並ぶ謎とされる「パウロの回心」とは何か。
ローマ市民権や高い教養をもっていたパウロは、何に突き動かされて、処刑されるまで果てしない伝道の旅をつづけたのか。
山本七平が実際にパウロの歩いた地を歩くことで、パウロの謎に迫る。
秀村欣二、石森延男との対談も収録。
【目次】
第一章 モーセの道・「シナイ」への共鳴
第二章 “時間”の旅・『聖書』の世界
〈対談〉『新約聖書』の時代とイエス――秀村欣二×山本七平
第三章 パウロと回心
第四章 “時間”の旅・パウロの足跡
〈対談〉パウロの道――“石森延男×山本七平”
第五章 “時間”の旅――『聖書』の中の脇役たち
【著者略歴】
山本七平(やまもと・しちへい)
評論家。ベストセラー『日本人とユダヤ人』を始め、「日本人論」に関して大きな影響を読書界に与えている。1921年生まれ。1942年青山学院高商部卒。砲兵少尉としてマニラで戦い補虜となる。戦後、山本書店を設立し、聖書、ユダヤ系の翻訳出版に携わる。1970年『日本人とユダヤ人』が300万部のベストセラーに。日本文化と社会を批判的に分析していく独自の論考は「山本学」と称され、日本文化論の基本文献としていまなお広く読まれている。1991年没(69歳)。