アートの入り口 美しいもの、世界の歩き方[アメリカ編]

河内タカ

1,944円(税込)

太田出版

毎朝流れてくるラジオのような、
気持ちのいいエッセイ集。

ありそうでなかった!
アメリカの時代だった[二〇世紀アート]がぐんぐんわかる。
絵画も写真も映画も音楽も、数多くの著名なアーティストたちと交流してきた著者と散歩するアートの世界。

アンディ・ウォーホル、パティ・スミス、ウィリアム・クライン、ジャクソン・ポロック、ヴィヴィアン・マイヤー……「私のお気に入り」!

[本文より一部抜粋]
『Strange Messenger(奇妙な使者)』と題された展示会場に足を踏み入れるなり、それは、震えるほど感動しましたね。
だって、パティの歌声がその絵から聞こえてきたわけですから。そして、その熱が冷めやらぬままニューヨークに戻り、
すぐに彼女にコンタクトして「ぜひ、東京で展覧会をやりたいんです」と直訴しました。もじもじと少し恥ずかしそうに
「あのね、あたし、実は写真も撮ってるのよ」といわれ、そのまま「ちょっとついてきて」と彼女の家の通りをはさんだところにあった
ストアフロントのスタジオで、箱いっぱいのポラロイド判型のモノクロ写真を見せられたのです。